※関東自立就労支援センターより一部引用
不登校の原因に、適応障害と診断名がつけられることが多いです。ただ実際には、保育所や幼稚園の段階で、適応障害を起こしている子どもも少なくありません。
その段階では、登園渋りと呼ばれたり、母子分離の問題とみなされたり、昨今では発達障害が疑われたりしています。
発達面に課題があれば適応障害を起こしやすくなることはいうまでもありません。
それはあくまで環境が適切にその子を受け入れられていないのであって、その子の問題として片付けられたとしたら・・・
発達障害という診断は、その意味で大人側にとって社会環境にとって、自分たちの問題ではないということを意味し、都合よく片付けてしまえるのです。
発達の課題はそれほどない子でも、養育環境が不安定になっていたり、教育環境がその子の特性を無視したものであれば、当然、子どもは適応障害を起こします。
逆に、その子の特性に配慮した対応をするように働きかけたり、その子にあった環境に移るだけで、すっかり落ち着いてしまうということも多いのです。
発達障害という診断をする前に、環境に問題はないか、本人の特性をくいちがえていないか、そちらを点検したほうが、事態の改善には有益なことが多いです。
子どもはかかわり方しだいで大きく変わる可能性を持っています。発達障害という固定した診断よりも、むしろ適応障害として、環境と本人の特性の相互作用がうまくいっていないという据え方が、その子どもにとってもこれからの社会にとっても必要な環境づくりとしての課題へつながり、実際に問題の改善には有効なのです。
安全基地となる存在とは、ただ受容し、甘やかすだけの存在ではありません。ときには肩を押し、勇気を出すように励ましたり、負けるなと叱咤することも求められます。
その子供にあった働きかけがあるのです。
子ども達の個性が尊重され、様々な苦難も乗り越えるバネを育ててあげる働きかけが大切です。
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