感覚過敏①

*人それぞれの考え方があり、色んな専門家も存在する中で、本情報もそのひとつと解釈しながら参考としてお読みいただければと思います。


◇HSC・HSPの主な特徴

・音、におい、光、肌触りなどの刺激に敏感

・人が集まるところや騒がしいところが苦手

・細かいことや変化に気がつく

・慎重で、状況をよく観察してから行動する

・突然の出来事や状況の変化が苦手

・他人の気持ちに敏感で人の気持ちが分かる

・直感力に優れ、感受性や想像性に富む

◇周囲ができること

・本人の敏感な気質を理解し、認める

・本人に合ったやり方やペースを尊重する

・落ち着ける場所や時間を準備する


原因がはっきりしない不登校の8割以上はHSC

ひといちばい敏感な子には、子供特有の困難さがある 。

HSPは生まれ持った気質なので、もちろん子供の時から大人になってもHSPです。子供のHSPのことを、HSCと言います。ひといちばい敏感な子のことです。 子供は自分の感じていることや疲れを言葉にしたり、整理することができなかったり、義務教育の中、自分で特性に合わせた環境を作っていくことが難しいのです。すると、不登校や心身症となって表れることも多い・・・。それが子供であるがゆえの困難さだと思います。HSCには、親や先生や周りの人の理解や協力が必要になってきます。

子供だからこそ自分の状況を客観的に見て、辛さをコントロールしていくことが難しい。不登校や心身症になると、HSCをきっかけとした二次的な困難をかかえることもあります。

他人の顔色を繊細に察知するHSCの子が学校に行くと、先生の叱り声が怖い、友達が喧嘩している様子にショックを受けるということが起こります。これは不登校のきっかけになります。他の子が叱られている場合でも、その先生のことが怖くなってしまいます。

見方を変えると、相手の気持ちがわかる優しい感性を持つ子なのですが、気にしなくてもいいところまで気になってしまうので、しんどくなってしまうんです。敏感な子はとても疲れやすく、それは目に見えない心の疲れです。

HSCという特性を知らないままにそうした様子を見ていると、周囲の人も「気が弱い子だな」とか「体力がないんじゃないか」、「嫌なだけじゃないの」と思ってしまいがちです。それがその子をもっと苦しめてしまいます。

実際、親や学校の先生だけでなく、医者やカウンセラーなどの専門家でも、HSCについて知っている人はまだごくわずかなのだそうです。

不登校のお子さんをよく見ている中で、特にいじめにあったわけでも、先生との相性が悪いわけでもないのに、学校に行こうとするとお腹が痛い、頭が痛いとなる子がいます。そういう子を見てみると、ほとんどの場合がHSCと思われる気質を持っているのだそうです。

HSCのお子さんを育てる親御さんが、必ずといっていいくらい言われることがあります。それは、お母さんが過保護すぎるからこういう風に弱くなるんだとか、子供のいいなりになっているとか、愛情不足が行動に表れているんだというようなこと。

もっと叩きつけて育てたらたくましくなるよとか、うちは強く言えば話を聞いたよというアドバイスもあります。要するに、親の育て方が原因で子どもがそういう風になっていると。

 決してそうではありません。育て方ではなくて、持って生まれたものだから、他の子と同じように育てる必要はありません。嫌だと言っているのに無理やり叩きつけるようなことをしたら、余計に大変なことになります。HSCではない子と同じ育て方を押し通すのは、HSCの子には刺激が強すぎるんです。 どうするかというと、試行錯誤しながらその子のペースを尊重するしかない。そうすると上手くいってくる。それでいいんです。

どんな親でも子育てに悩んで、周囲の言葉に動揺してしまうものです。でも、なんと言われても、うちの子はうちの子、我が家はその子に合った育て方でいい。

親としても、他の親とは違う親になる覚悟が必要かもしれません。でもそれは、とても素敵な気づきがたくさんあることでもあります。お子さんがおかしいと思っていることをそうだねと認めることや、その感性の素晴らしさを本人に伝えてほしいと思います。

その上で、刺激を全部取り払うのではなく、できると思った時には少し背中を押してみることも大切ではないかと思います。

HSCの子は、兄弟と同じように愛情をかけて育てていても、親が気づかない間に自己肯定感が低くなっている場合があるのだそうです。

自己肯定感とは、自分のいいところも悪いところも全部受け入れられることで育つものです。HSCはちょっとした否定の言葉を強く受け取り、しつけの影響を受けやすいので、自己肯定感という土台を作る前にルールで縛らないこと。

HSCのいいところを見つけて褒めて伸ばしましょう。手がかからない子になっているときは、失敗すら褒めていくといいと思います。抱きしめたり、共感したり、子供の安全基地を作ることが、自己肯定感の土台になります。

親があれしなきゃこれしなきゃとなっていると、良いことは褒めるけれど、できなかったことは叱りがち。それによって土台の自己肯定感は傷つけられていきます。HSCの子は特にです。

 親も子ももっとラクなほうを選んでいいんです。

 HSCにとって学校は、授業中は緊張するし休み時間は人に気を使うしでとても疲れる場所です。家に帰ったら宿題がどうとか、習い事はとかよりもまずゆっくりさせるというのも大事かもしれません。学校に行けるなら行くんです。行けなくて悩んでる子たちがどれだけいるか。学校に行けないだけで生きている価値がないと思ってしまう子、自分の人生が終わったと思ってしまう子もいるんです。

多様な子どもの学びの在り方、育ち方が認められることで、子どもたちの選択肢が増えて救われる社会になって欲しいと思いました。


※子育てカウンセラー・心療内科医の明橋大二先生の対談を参考にしました


にじいろの風船

群馬県太田市 2019. 9.15 ~ 一緒に集い学び支え合っていきませんか

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