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*以下、関東自立支援センターより引用
不登校の子を持つ父親から、次のようなことを言われたことがあります。
「いくら口先で『不登校でもいいじゃないか』なんて言われても、実際のところ、不登校だと社会に出ても通用しません、明るい未来とかないと思う」
不登校のお子さんを持つ親御さんのほとんどはそのように考えてしまうようです・・・
では、学校へ行かないというのは、現実としてどれくらいのハンディキャップになるのでしょうか?
文部科学省の調査では「不登校」だった人の大半が5年後には、なんらかの仕事についているか学校へ通っているという報告があります。
学校というところは、一種特殊な世界で、ひとつその他大勢の子どもと違ってしまったり、妙な浮き方をしてしまうと大人の社会よりも残酷に差別されたりいじめられたりしてしまいます。
それが大人なら、会社なら「会社に合わない」などと転職をしたり、「新天地を求める」と言って、引っ越しもできるでしょうが、経済力も経験もない子どもではとてもそうはいきません。
つまり、子どもには逃げ場がないのです。そんな子どもでもやがて大人になり、応用の効く社会や、学校に行けば特にいじめられることもなく、はじかれることもなく普通に生活をすることができます。
そういったことを考えると、むしろ問題なのは、「学校にも行けないようでは、とても社会では通用しない」と勝手に考えて、その子どもに合わない学校や行動を強制しようとする大人のほうなのかもしれません。
冷静に考えてみると、中卒では社会で通用しないとか、いい大学を卒業しないとダメだと思い込んでいるのは親御さんのほうだったりします。
いい大学を卒業しないと「一部上場のいい会社に入れないぞ」と思って、子どもの可能性を殺しているのかもしれません。
子どもは大人が思う以上に大人の感情や考えをすばやく察知します。
親のため息一つ、目の動きで、親の気持ちを感じる敏感な子どもたち
子どもは、わたしたち大人が思う以上に大人の感情や考えをすばやく察知しているものです。
たとえ言葉をかけなくても、親のため息一つ、ちょっとした目の動きで親の気持ちや感情を知ってしまいます。
親御さんとしては、「わたしはこんなに怒っているんだ。おまえのことで苦しんでいるんだ」ということを無言のうちにアピールします。
子どもは親のそんな態度を見ていないようで見ています、感じています。
ですから親御さんには、心の中でもお子さんを責める気持ちを消してほしいのです。
心の中に思っていてはたとえ言葉に出さなくても、態度に出てしまうものです。
敏感な子どもさんはそれに気づいて心の壁を作ってしまいます。
一日中パソコンやゲームばかりしていて心配な親御さんへ
思いきって子どもに弟子入り、教わってみながらコミュニケーションを取る
「最近の子どもは変だ」とおっしゃる方のほとんどが、ゲームやパソコンのことをいいます。
「一日中、ゲームばかりやって・・・・」
「インターネットばかりやっていて心配・・・・」
このような子どもの姿を見ていると心配になるのは、親としては当たり前の感情だと思います。
たとえそれが、ゲームやパソコンでなくても親は子どもを心配して当然なのです。
子どもが青白い顔をして勉強ばかりしていても、一日中スポーツばかりしていてもやはり心配になるのだと思います。
それにパソコンなどというと、親の世代にはほとんど普及しておりませんでしたし、ゲームも現在のものほど精細なものはなかったのですから、親が心配するのは当然です。
テレビが普及してきたとき、時の識者は「テレビのせいで一億総白痴化する」と言った人がいました。
わたしはテレビが生まれてから人間が愚かになったとは思っていません。
それどころか、多くの知識や情報を与えてくれています。要するに使いかたなのだと思います。
テレビもマンガも戦後急速に普及した娯楽で、そのためいま親になっている方々も子どもの頃、親から、「マンガばっかり読んでいるとバカになるよ」とか「テレビばかり見てちゃいけません」と怒られて「もっと見たいのに・・・・・」と、ほっぺたをふくらませた経験があると思います。
でも、実際にマンガやテレビのせいでおかしくなってしまったという人は、あまりいないのではないでしょうか。
それに、もしお子さんが「引きこもり」の状態にあるのなら、パソコンのインターネットはむしろたいへん有効な武器になります。
人と面と向かって直接話すことが困難な人でも、インターネットやメールを通じて、コミュニケーションをとることができるのです。
インターネットやメールができない環境で、「引きこもり」になってしまうと、まったく外界との接触がなくなってしまい、ますます孤独の闇に紛れ込んでしまうからです。
ゲームもそうで、ゲームという遊びを介して友人との会話のきっかけがつかめるかもしれません。
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